超高齢化で生活習慣病がますます増加

あなたは、2017(平成29)年、日本人の平均寿命が過去最高を更新したとニュースで報じられたのはご存じでしょうか?

日本人の女性は87.14歳、男性は80.98歳。女性はなんと4年連続、男性は5年連続の更新で、国際比較では男女ともに、香港に次いで第二位となりました。(厚生労働省 平成28年簡易生命表)

巷では80代どころか、「人生100歳時代」とも言われていますよね。

これからの超長寿時代をどう生きるか、そして、それに見合った国の制度や社会システムについて議論されるようになりました。

人生100歳時代に向かっている私たち日本人。その最期は何によってもたらされるのでしょうか。日本人の死亡原因を見てみましょう。

日本人の死亡原因の男女合わせた総数の死因の第一位はガンです。

日本の医療が抱える大問題のひとつがガンの増加です。ガンは、死亡率ともに1985年以降増加の一途をたどっています。

2012年には、1985年の約2.5倍に。先進国ではガン罹患率が減少しているのに、日本だけが増加しているのです。

あなたも、「2人に1人がガンになる時代」というのを聞いたことがあると思います。

明治時代、ガンになるのは約100人に1人。それを考えると、いかに増えているかその深刻さが分かると思います。

国立ガンセンターの予防研究グループは、ガンの原因について「ガンの多くは、予防可能な生活習慣や環境要因を原因とする『生活習慣病』であり、年齢とともにリスクが高まることが知られている」と報告しています。

つまり、ガンは生活習慣病であると定義されているのです。

ガンに続いて多い死亡原因は、心疾患(15%)、肺炎(9%)、脳血管疾患(8.4%)狭心症や心筋梗塞などの心疾患、脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患は、老化や生活習慣が原因とされています。

つまり、6割ほどの人は、生活習慣病で死亡していることになります。

死に至らないまでも、高血圧や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病に、高齢者の多くがり患しています。糖尿病にいたっては、予備軍も含めて「糖尿病が強く疑われる者」は約1000万人(厚生労働省 平成28年ン国民健康・栄養調査)。

患者数は依然として増加傾向にあり、国民病とまでもいわれています。

ガンや心臓・脳疾患、他の生活習慣病などに適切な対処ができれば、日本人の健康、そしてライフスタイルは大きく変わるのではないでしょうか。

生活習慣病の増加は、1人1人の寿命や健康だけにかかる話ではありません。日本の経済にも大きな影響を与えています。

2015年度に医療機関に支払われた医療費の総額は、43兆3644億円。一人当たりの医療費は33万3300円で、前年よりも1万2200円増加しています。

9年連続で過去最高を記録しました。

ここにも高齢化の影響があります。国民一人当たりの医療費は65歳未満が18万4900円に対して、75歳以上は92万9千円。なんと、約5倍にもなるのです(厚生労働省 平成27年度国民医療費の概況)

医療費の財源は、企業や私たち国民が負担する保険料が全体の49%、国と地方を合わせた公費が39%、患者の自己負担分は11%となっています。

厚労省の予測では、日本の医療費は2025年には52兆円を超えるといわれています。

これに連動して介護費も増加していきます。

現役世代は、この負担に果たして耐えられるのでしょうか?

ここまでは死亡原因としての生活習慣病に着目していました。しかし、現実的には、最期の時を突然迎える人は少数派なんです。介護が必要な状態を何年も経て、天寿を全うする人が多数派なのです。

あなたは「健康寿命」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

健康寿命とは、2000年にWHO(世界保健機関)が提唱した概念です。「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」ということです。

つまり、平均寿命-健康寿命=「健康ではない期間」

ここが、大きなリスクとされるのです。

2016年のデータから算出すると、男性の健康寿命は72.14歳、女性が74.79歳(厚生労働省 平成28年簡易生命表)。

先ほどご紹介した平均寿命から健康寿命を引いた「健康ではない期間」は、男性が8.84年、女性が12.35年となります。

あなたは、この期間をどうとらえるでしょうか?

寝たきりで人に助けられながら生きる被介護者、あるいは病人をケアし続ける介護者。

どちらにとっても10年前後という歳月は、あまりにも長いといえませんか。

介護する側はもちろん、介護される側にとっても自立できずに人に助けてもらわなくては生きていけない状態は幸せとは言えないのではないでしょうか。

この、「健康ではない期間」を縮めて、健康寿命をいかに伸ばすことができるか。これが、多くの医療従事者が頭を悩ませている課題なのです。

世界でも指折りの長寿国として知られる日本。

でも、その

裏側にはあまり誇ることができない現実があります。最期までアクティブに生きて天寿を全うするPPK(ピンピンコロリ)ではなく、10年近い年月を寝たきりで過ごすNNK(ネンネンコロリ)が圧倒的に多い「不思議な長寿国」なのです。

どんなに仕事で成功をおさめて、家族や友人と会いに満ちた日々を送っても、このような結末では幸せな人生とはいえないかもしれません。

だからこそ、私は一人でも多くの人に、壮年期の幸せを感じたまま天寿を全うできるように、自分自身の最期に備えてもらいたいのです。

それだけでなく、医療や国の財政の課題を解決するためにも、ガンをはじめとする生活習慣病の増加を食い止めたいと思っています。

逆に言えば、一人一人が健康的に、寿命を全うすることができれば、医療費も削減でき、国の財政を圧迫することもありません。

厚生労働省は、そういった背景を踏まえたうえで、「21世紀における国民健康づくり運動―健康日本21」を2000年(平成12年)からスタートさせています。

壮年期の疾病や死亡を減少させ、健康寿命の延伸やQOL(生活の質)の向上を目標に掲げています。

そのカギとなるのが、予防医療です。

生活習慣病を予防し、健康寿命を長くすることができれば、高齢者のライフスタイルも大きく変わります。

元気で若々しい高齢者が増えることで、医療費も削減でき、国の財政問題も改善されることでしょう。

そこで生活習慣病を予防するのに効果的な方法が「水素吸入」です。

次の記事では「水素吸入」についてお伝えしますね。
お楽しみに♫

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